受講体験記

設計歴20年未満

感覚的な設計から脱皮する契機に

架構設計については、これまできちんと習ったことがなく感覚で設計している部分が多かったというのが正直なところです。この機会に架構設計の手順や基本設計時に注意しておきたい点などを知りたくて受講しました。

架構ブロックの注意点について理解が深まったのがとてもよかったです。L字プラン、コの字プラン、桁下げプランにおける計画段階での壁配置や水平構面の考え方が理解できたので、今後は計画時に無理のない設計ができそうです。
架構チェック図の考え方や荷重の流れなど、基本的な架構設計の手順が理解できたのもよかったです。これまではお施主さんの要望を重視して、間取りを設計してから伏図を感覚的に設計するという流れでしたが、今後は基本設計時にチェック図を描きながら伏図をイメージして窓配置の変更や間取りの設計を提案できるように努力します。

梁の継手位置や持出しバルコニーの注意点、3次梁のたわみなども特に勉強になり理解が深まりました。弱点の少ない家づくりになるよう架構計画に活かします。

(愛媛県/設計歴20年未満)

設計歴20年以上

間仕切り優先だった梁伏図ががらりと変わった

最近は耐震等級3が標準になってきているので、かねてより計算書の数値を読める程度には構造を理解したいと思っていました。受講に際しての目標は、「梁伏図を自分で描けるようになること」「プレカット図の確認が自信をもってできるようになること」でした。

講座の内容については、屋根からの力の流れを考えて、架構ブロックを考えながら梁の架け方を検討するという手順を理解できたのがとても良かったです。さらに、「力の流れを考えて、青丸柱、赤丸柱を目がけて梁を架ける!」。これが架構を考えるうえでいちばんの基本と分かったことで、これまで間仕切り優先で描いていた梁伏図が以降はがらりと変わりました。村上先生からのアドバイスで即実務に生かせた部分です。
また、これまでは耐震等級3を取得した架構でも、架構ブロックのずれが原因で2階の梁せいが大きくなることが多かったのですが、この場合、小屋梁を修正して力の流れを変えれば梁せいを小さくできると分かったのも大きかったです。

これまでは「訂正してもいいのかなぁ?」と思いながらプレカット図を訂正していたこともありましたが、プレカット図が正解とは限らないという業界の実情も分かり自信をもって訂正できるようになりました。プレカット図の専門家、構造実務の研究者としての村上先生のお考えをダイレクトに聞けたのがとても貴重な経験になりました。

今回の講座は、建築士になり立ての頃に受講していれば、構造に対する意識も変わっていま頃は構造に強い建築士になっていただろうなぁと思います。なので、これからの若い建築士さんにぜひおすすめしたいです。意匠設計を専門とする建築士さんにもぜひ受けてもらいたい講座でした。

(青森県/設計歴20年以上)

設計歴6年

2階床の不陸は小屋梁の架け方を見直すと改善できる

来年度の法改正を見据え、構造についてより一層の知識を身につけたいと思い受講しました。構造関係のセミナーはこれまでいくつか受けたことがあったのですが、架構自体を計画するセミナーは初めてで、構造計算をより深く理解できるのではという期待がありました。

具体的には、2階床の不陸は小屋梁の架け方を見直すと改善できる可能性があるという話が興味深く、架構設計の大切さを知ることができました。さらに、「すべてにおいて力の流れ方を考えること」という指摘が強く印象づけられました。今後は力の流れを意識しながら架構計画を進めていきたいと思います。

(神奈川県/設計歴6年)

設計歴20年以上

伏図作成から許容応力度計算のNG解消まで、
たった数時間でできるように

4号特例の縮小をきっかけに、許容応力度計算に真剣に取り組み始めました。良い架構設計あっての許容応力度計算です。経済的で自由度が増す設計には、軸組や伏図をみずから描いて応力を把握しながら設計することが大切と日々感じています。

これまで、取引先の工務店さんが設計した住宅を構造計算する際は、プレカット会社に伏図作成を依頼して計算していました。そのため1週間ほど時間を要していたのですが、この講座を受けてからは伏図作成から許容応力度計算のNG解消までが数時間でできるようになりました。

当地方は東日本大震災を経験していますが、震災前からも耐震性を重要視してきた地域です。最近は長期優良住宅も増え、性能表示の仕様規定ではありますが耐震等級3も増えています。まずは取引先の工務店さんからですが、許容応力度計算による耐震等級3の重要性を広めていきたいと思っています。

(宮城県/設計歴20年以上)

設計歴20年以上

考え方の優先順位が分かり、頭の中がクリアになった

これまで伏図作成については、大工さんや同業の建築士たち、プレカット会社の方などに教えてもらってはいたものの、いまひとつ分かったような分からないような状態でした。そこで、構造的にも安心なプランを自信をもって提案できるようになりたい。また、伏図を自力で描いて許容応力度計算もできるようになりたい。そんな思いから受講いたしました。

実際に受講してみると、架構の組み方は答えが一つとは限らないこと、ポイントになる柱を見つけ、その柱に荷重を流すという考え方にとても納得がいきました。考え方の優先順位を教えてくださったので頭の中がかなりクリアになりました。

(千葉県/設計歴20年以上)

設計歴20年以上

プランの段階から注意すべきこと、押さえるべき点

伏図を自分で作成するようになった当初、梁せいの寸法や梁の架け方などは知り合いにアドバイスをもらっていましたが、それらはあくまで感覚的な判断でした。外周は同じせいの胴差・桁をまわす、短辺方向は2間になるようにする、受ける梁はこぼれないように一寸大きくするなど、自分なりに考えてきたつもりでしたが、いかんせん自己流のため架構設計についてイチから学びたいというのが今回受講した理由です。

実際に受講してみると、架構の考え方や力の流し方がよく分かりました。架構設計そのものの考え方が分かったことで、プランの段階から注意すべきことや押さえるべき点などが具体的に見えてきたのも良かったです。現在関わっている案件にも先生から直接アドバイスをいただくことができ、とてもいい機会になりました。

(大阪府/設計歴20年以上)

設計歴12年

先生の語り口が優しく癒された

大屋根やL字プラン、U字プランの考え方、梁貫通に関する数値的な資料など、大変勉強になりました。村上先生の語り口が優しく講義を聞きながら癒されました。ありがとうございました。

(神奈川県/設計歴12年)

設計歴12年

床組みよりも小屋組みが大事と分かった

これまでは構造よりも意匠優先で設計していました。しかし、今後の法改正を見据えて許容応力度計算ができるようになっておきたいと思い、基本から学ぶべく受講いたしました。他のスクールで村上先生の講座を受講した際、その話し方や伝え方がとても分かりやすかったというのも受講の理由です。

ふだんは平屋の設計が多いため、講座では2階の床組みについて学べたらと思っていましたが、「むしろ、床組みよりも小屋組みのほうが大事」と教えられたことで、いままで以上に小屋梁の架け方に注意して、屋根・床荷重を分散させるなど力の流れを意識した設計をしていきたいと思うようになりました。

(鹿児島県/設計歴12年)

設計歴7年

2階伏図の重要性を、この講座で初めて知った

木構造のセミナー・講習会を受講した経験はこれまでにもいくつかあったのですが、村上先生の講座は初めてでした。特に勉強になったのは、構造チェック図のつくり方と2階伏図の重要性です。特に2階伏図の重要性については、他のセミナーでも教えてもらったことがなく新鮮でした。

今後は、基本設計の段階で、どの部分が構造的に危険な箇所かが分かり対策を練ることもできそうです。力の流れをイメージしながら間取りを考えることができるうえ、実施図面に進んでからの変更をなくし、手戻りを抑えることにもつながりそうです。課外授業の工場見学企画もよかったです。ありがとうございました。

(埼玉県/設計歴7年)

設計歴5年

構造計算ソフトも完璧ではないと知った

私は設計業務の一環として、許容応力度計算を使用した木構造のシミュレーションに取り組んできた者ですが、木造架構の基本をあらためて学びたいと思い受講しました。
「梁設計のルールと伏図設計へのアプローチ」のなかで、構造チェック図の意義(特に直下率の重要性)を実習を通じて理解できたのがとても良かったです。実際に構造計算ソフトで計算した案件の問題点など、今後の業務に大変役立つ内容でした。最後に課外授業として金物工場へ見学に行き、村上先生や他の受講者にお会いできたことも収穫でした。講義内容には大変満足しており、このような講座を企画してくださったスクールにはとても感謝しています。

(埼玉県/設計歴5年)

設計歴20年以上

複雑な間取りでも耐震等級3を取れるように

工務店を経営しています。当社の営業とお客様が打ち合わせした間取りを私が構造計算ソフトを使って耐震等級3にして長期優良住宅を取得しています。しかし、最近は設計が複雑になり(梁スパン2.5間、2階持ち出し、難しい位置に吹抜けなど)、耐震性能を確保するのが容易ではなくなりました。その解決策として架構設計をあらためて学び直したいと思い受講しました。
架構ブロックや直下率のことは、これまでなんとなく知っている程度で具体的に勉強したことがなかったので、とても参考になりました。

(愛媛県/設計歴20年以上)

設計歴2年

実際に手を動かすことで得られるものが多かった
架構設計の演習

安全な住宅をつくるために不可欠な木構造の知識を得るために、また建築基準法改正の準備も兼ねて受講させていただきました。
木造建築の架構について基本的な考え方を学ぶことができ、構造の解説だけでなくプレカットの実務的な事例、ディテールのご提示などもあり大変参考になりました。特に架構設計の演習は実際に考えて手を動かすことで得られる部分も多く良い経験になりました。今後、伏図を描いたりプレカット図をチェックしたりするときに役立つと思います。期待どおり講座でした。

(神奈川県/設計歴2年)

設計歴5年

他の受講者の疑問や質問もためになる

現在、社内で構造計算の内製化を検討しており、架構設計の考え方を身につけたいと思い受講しました。私自身は実務経験がなく、講師に具体的な質問ができるほどレベルは高くなかったのですが、他の受講者の疑問や質問が今後実務をやっていくうえで大変ためになるものばかりでした。継手の位置の決め方や設備配管と架構が絡む部分で注意すべき点などの話が特に印象に残っています。

(山梨県/設計歴5年)